今日本は世界でもっとも長寿の国となったにもかかわらずガンや心臓病、糖尿病などの
生活習慣病に悩む人々も増加しています。
現在10人のうち6人は生活習慣病をもととする原因で亡くなっています。
そのもっとも重大な原因は日本人の食生活の変化にあると考えられています。
私たちの生活が豊かになって肉類や脂肪が多く日常カラダを動かす事が減っているにも
かかわらず食事から摂取するエネルギーが多すぎることも原因と考えられています。
本来の日本人の食生活は大変健康的てあると世界から高い評価を受けていました。
元気な高齢者は野菜や魚を中心としたいわゆる日本型食生活をされています。
私たちは今自分の食生活を見直して健康で長生きのできる生活に切り換えることが
求められています。
ここでは健康な食生活の核となる野菜の栄養と機能について考えてみたいと思います。
最近の世界の研究から野菜をたくさん食べる人々はガンや心臓病などの生活習慣病が
少ないことが明らかにされています。
野菜に含まれる成分は私たちが生きていく上で必須の「栄養素」と必須ではありませんが
私たちの健康に深く関わる「機能性成分」の二種類に分けることができます。
「栄養素」としてはビタミンとかミネラルが、私たちが生きていく上で欠くことのできない
作用を果たしています。
しかし野菜の働きはそれだけではないことが最近の研究から明らかにされています。
すなわち様々な生体内の機能を調整する効果をもっています。
こうした野菜の成分に関する研究ではガン細胞を直接攻撃する作用、免疫機能を高める
血液中のコレステロールを下げる作用 血圧を低下させる効果、
アレルギーを改善する作用など 例を挙げるときりがないくらいです。
いろいろな野菜をたくさん食ぺることによって野菜に含まれる「栄養素」や
多種の「機能性成分」か私たちの健康に貢献してくれることを知っていただきたいと思います。

野菜消費改善推進協議会
(社)全国野菜需給調整機構
発ガン抑制には
かぽちゃ、カリフラワー、キャベツ、きゅうり、ごぽう、小松菜、さやいんげん、しそ、
春菊、しょうがだいこん、タマネギ、ほうれんそう、レタス、トマト、なす、にら、にんじん、
ねぎ、パセリ、ピーマンブロッコリ、わさび、さつまいも、じゃがいも、やまいも



免疫系の活性化には
かぶ、キャベツ、さやえんどあ、しそ、しょうが、だいこん、たまねぎ、なす・にんじん、
にんにくパセリ、ブロッコリ、ほうれんそう


血中コレステロールの改善には
アスパラガス、かぶ、春菊、だいこん、にんにく、モロヘイヤ


血圧改善には
アスパラガス、ごぽう、トマト、なす、にんにく、パセリ、もやし


アレルギー改善には
しそ、しょうが


白内障の改善には
たまねぎ、もやし
                    などの野菜が有効です!
ガン疫学調査から見た野菜摂取とガン予防
リスク減少の可能性
効果がほぼ確定的
効果が確定的
ガンの予防に関する研究には世界中の学者が取り組んでいますが
野菜の効果については多くの研究者が認めています。
野菜に含まれる複数の「機能性成分」が細胞がガン化するのを防いだり
ガン細胞が増えるのを押さえる働きが確認されています。
また野菜をたくさん食べる人々にはガンの発症率が低いことを示す研究成績が
数多く報告されています。
現在のところとくに野菜の予防効果の強いガンと比較的弱いガンがありますが、
かなりのガンが予防できる可能性が示されています。

最近、食生活の乱れから、カラダに必要な「栄養素」を薬やサプリメントなどから
摂る傾向が見られます。とくに若者の間でブームのようになっているのも気になります。
私たちは薬やサプリメントの「栄養素」だけで生きていくことはできないのです。
最近の研究では、ごく普通の食生活をしていれば、自然にごくわずかな量であっても、たくさんの種類の「栄養素」が摂取されていることが明らかになりました。
薬やサプリメントにはこうした種類の「栄養素」までは含まれていません。
たくさんの種類の食品を食ペることによって、未知の「栄養素」を摂取している可能性もあります。
野菜は多種類のビタミンやミネラルを含んでいますが、こうした未知の「栄養素」や「機能性成分」の宝庫といえます。
他方、「栄養素」や「機能性成分」がカラダの中に吸収されていくためには、他の「栄養素」や成分の助けが必要です。バランスの良い食事は「栄養素」が確実に利用されるためにも必要なのです。
また、美味しく、見た目も美しい食事は私たちの心を豊かにしてくれます。私たちの食事は文化でもあるのです。野菜の色は美しい食事の主役です。錠剤などで文化を創ることはできないことは言うまでもありません。

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